今月16日頃にビットコイン(BTC)のハードフォーク、Segwit2xが予定されていたが、これが中止になった。
Segwit2xの計画を推進していたBitGoのCEOであるMike Belshe(マイク・ベルシェ)氏が9日午前2時頃(日本時間)に出した声明によると、今回のSegwit2xの案に対し十分な合意を得られず、断行すればSegwit2xの目標と異なる方向に進んでしまうことが原因としている。
「私たちの目標は常にビットコインの円滑なアップグレードでした。ブロックサイズを大きくする必要性は強く感じていますが、コミュニティを一緒に維持することの方が重要だと考えています。残念ながら、現時点でブロックサイズのアップグレードに十分な合意を得られていないことは明らかです。今のまま計画を続ければコミュニティが別れ、ビットコインの成長を阻害する恐れがあります。これは決してSegwit2xの目標ではありません。」
このところSegwit2xによる分岐が懸念され、緊張が続いていた市場だが、今回のベルシェ氏の声明を受けてビットコインの価格は上昇、一時7,800ドル(約89万円)近くまで高値を付けた。(CoinMarketCapの統計より)
しかし、今回のハードフォークは一時的な中止とも考えられている。
「ブロックチェーンの手数料が上がるにつれて、ブロックサイズを増加する必要があることが最終的に明らかになると思います。それが起きた時にはコミュニティーが結束し、ブロックサイズの増加に向けた解決策をとることを願っています。それまでは2MBのアップグレードを計画しています。」
上記のようにも述べており、いずれブロックサイズを引き上げる必要が出てくるとも考えられるため、問題が先送りになっただけなのか、それとも具体的に解決したと見て良いのか判断が分かれるところだが、ひとまずは分岐に対しての懸念は去ったと見て安心しても良さそうだ。今回の声明はジハン・ウー氏らと複数署名で出されている。