長崎県佐世保市にあるテーマパーク、ハウステンボスが独自の電子通貨「テンボスコイン（仮称）」を使った決済システムの実証実験を行うことが分かりました。

テンボスコインは電子通貨プラットフォームのスマートフォンアプリを使うことで、1テンボスコイン / 1円の等価で利用でき、キャッシュレスでハウステンボス内のサービスを受けられます。

まずは、テンボスコインを電子通貨として12月中旬から3ヶ月の期間、ハウステンボスの従業員約1,300名を対象に社員食堂や場内のレストラン、物販店舗で、食事や買物など決済の実証実験を行うとのことです。

今回の実証実験によって顧客の利用シーンやセキュリティ面などの課題を挙げ、実際の運用に向け開発を進めていくとしています。また、ハウステンボスのグループ会社や周辺地域の事業者も、この計画に参加できるようにブロックチェーン技術の検証も視野に入れています。

ハウステンボスでは1トン（約50億円分）の金を保有していて、将来的にはテンボスコインを金の価値に基づいた、世界初となる金本位制の仮想通貨としていくとともに、ドルや円、ビットコインとも交換ができる仮想通貨の運用も計画しているとのことです。

テーマパークでは、現金を利用する際に煩わしいこともありますが、この計画によってキャッシュレス化が実現すれば財布を持たないでもスマートフォン1台で遊びに行くことができるようになります。

仮想通貨といえば投資としての側面が強く見られますが、これからはこういったテーマパークでの利用や、地域通貨としての活用方法も増えてくることも考えられます。今後の展開が期待されます。