ビットコイン(BTC)の高騰を巡ってウォール街では波紋を呼んでいる。ウォール街の巨人と称される世界最大の資産運用会社BlackRock(ブラック・ロック)のストラテジストであるRichard Turnill氏がBusiness Insiderとのインタビューで、ビットコインの「適正価格」をどこに据えるべきか判断できないと語った。

Turnill氏は、仮想通貨がこの数ヶ月間で驚異的に価格上昇を記録したことを指摘し、「仮想通貨は現在、バブルの特徴を多く示していると言えるでしょう。」と話した。

Turnill氏の発言は、世界最大のヘッジファンド、Bridgewater Associates(ブリッジウォーター)の創設者であるRaymond Dalio(レイ・ダリオ)氏などの、ウォール街を拠点とする他のアナリストや投資家の意見を反映しており、仮想通貨市場はバブル領域にあると主張している。

ブラック・ロックのCEOであるLarryFink(ラリー・フィンク)氏は10月初めにマネーロンダリングなどを指摘しながらも楽観的な発言を行ったが、ビットコインを含め、その他の仮想通貨の「適正価格」を評価する方法はない、とTurnill氏は言う。

「ビットコインを買うことへの主な焦点は価格の高騰で、時間の経過に伴い上昇し続けるということです。しかし、ビットコインの価格には本質的に正当な価格や間違った価格はありません。私は投資家として債券の投資残高の適正価格について考えるのが好きです。ビットコインの適正価格が何なのか答えられません。そのため私はビットコインを保有していません。」

今年7月にもTurnill氏は仮想通貨の市場動向に懸念を表明し、仮想通貨市場は怖いとも言っている。

しかし、仮想通貨に懸念しているにも関わらず、その根幹であるブロックチェーン技術には賞賛し、このツールはますます使用されるだろうとも言っている。また、ブラック・ロックではすでにブロックチェーン技術の活用に向け動いている。

ビットコインを巡ってウォール街では賛否両論あるが、現在もビットコインは高騰を続けており、その勢いは止まらない。22日現在、ビットコインは約67万円と昨日の高値から調整的だが、長期的に見れば今後も上げ相場であるという予測が強い。先のビットコインゴールド(BTG)の分岐もあり、市場参加者からは今後の相場動向が注目されている。

参考:CoinDesk