中国の大手インターネット企業の百度(バイドゥ)がLinux Founndationが牽引するHyperledgerプロジェクトに参加したことが分かりました。

中国ではグレート・ファイアウォールという金盾のフィルタリング機能によってインターネットの閲覧制限がされています。日本で馴染みの深いGoogle検索なども規制されて利用できません。多くの人は百度を利用して検索をしていて、中国の検索エンジンで最大のシェアを得ています。

百度の副社長であるZhu Xuyang氏はHyperledgerプロジェクトの参加にあたって以下のように話しました。

「Blockchain技術は、ユーザーのニーズに合わせて検索条件をより適切に調整することができます。私たちはHyperledgerに参加することに興奮しており、他のメンバーと協力して、オープンなブロックチェーンソリューションを推進することを楽しみにしています。」

Hyperledgerのエグゼクティブディレクター、Brian Behlendorf氏は百度を迎えるにあたって以下のように話しました。

「世界最大のインターネットユーザーを抱える百度のような企業がHyperledgerに参加することを喜んでいます。アジアでのさらなる拡大と、Hyperledgerの世界展開を促進することは、私たちにとって驚異的な経験となるでしょう。」

HyperledgerプロジェクトはLinux Foundationによって2015年に創設された、クロスインダストリー・ブロックチェーン技術を促進するための共同プロジェクトです。このプロジェクトにはJPモルガンやインテル、IBM、R3、アクセンチュア、三菱UFJフィナンシャルグループなどその他にも多くの名だたる企業が名を連ねています。

中国のインターネット3大企業は、百度(Baidu)、阿里巴巴(Alibaba)、騰訊(Tencent)の頭文字からまとめて「BAT」とも呼ばれています。今回Hyperledgerプロジェクトに参加した百度に例外なく、AlibabaやTencentもブロックチェーン技術の活用に向けて事業推進しています。

中国では仮想通貨に厳しく規制をしていますが、その根幹技術であるブロックチェーン技術には寛容にも見られます。今後さまざまな企業が国家という垣根を越えて、ブロックチェーン技術を研究・開発し、それが実用化されることに期待の声が高まっています。

参考:CoinDesk , COINTELEGRAPH