昨今、日本国内でも仮想通貨のマイニングに注目が集まってきており、個人のマイナーなども増えてきている。そんな中、イーサリアムのマイニング用のグラフィックボードを輸送するためにジャンボジェット機(ボーイング747)を一台まるまる貸し切りにしてしまうという大掛かりな輸送手段を大手マイニング企業のGenesis Miningが行っているという。
ボーイングを貸し切るとなると、かなりの高額な運輸コストがかかることは、おそらく想像は難くないが、船などでの輸送と比較すると、圧倒的に早く届けられるため、その分マイニングに稼働させられる時間も増えるため、結果的には効率がいいとのことだ。
海上での輸送とボーイングでの輸送を比較し、10日間の差があるとすれば、その間マイニングをする機会を失うという。異常とも思えるこの方法はかなり理にかなっており、それだけイーサリアムマイニングにも需要が多いことが伺える。
このようなマイニングでグラフィックボードの需要が高まることにより、グラフィックボードの製造会社のAMDの株価も上がっているというからその影響力は大きい。
また、マイニングといえば、中国のマイニング企業が多く、ビル一棟使ってマイニング用コンピューターを敷き詰めて行ったりしているが、日本では個人での参入者や関心は高まっているものの、そのような企業がまだ少ないのが現状だ。
電気代や土地代などの問題もあり、やはり日本で行うとなると、個人での趣味で収支を気にしない方など一部を除き、企業が参入しづらい面として、なかなか採算がとれないということも考えられる。
今後、電力会社と共同でするなど、大掛かりなプロジェクトでもない限りは国内で企業としてマイニングを行うのは現状では難しいだろう。マイニング事業をしてみたいのであれば、海外で電気代の安い国を選んだほうが賢明だ。
それにしてもグラフィックボードを運ぶためにジャンボジェット一台貸し切るとは、何とも規模の大きい話ではないだろうか。今後、各マイニング企業がジェット機を所有し、グラフィックボードの運搬にジェット機が飛び交うことになる日も近いかも知れない。
参考:QUARTZ