仮想通貨取引所「マウント・ゴックス」にて、業務上横領の罪で起訴されているマルク・カルプレス被告の初公判が11日に東京地方裁判所にて行われた。

起訴状によると2013年9月から12月にかけて、顧客が預けていた約3億2,100万円を自身の口座に移動させるなどをし、そのうち約600万円を自身のベッド購入費に使ったとされている。

カルプレス被告は公判では「神に誓って無実だ、破綻の原因はハッキングだ」と、起訴内容を否認したうえで、顧客に対しては「心よりおわび申し上げます」と謝罪の意をあらわした。

マウント・ゴックスでのビットコイン消失事件により、「ビットコインは怪しいもの」「仮想通貨は危ない」などと、ビットコインへのネガティブなイメージを持ってしまった方も少なくない。

しかし、この事件はハッキングなど外部からの攻撃などではなく、カルプレス被告の自演によるものとされている。このときにビットコインや現金などを預けていた投資家からは、補償を求める声が今でも続いている。

現在ではネガティブなイメージも払拭されてきており、ビットコインを筆頭に仮想通貨への投資が再び注目を浴びている。国内の仮想通貨取引所でも多くの投資家たちが日々トレードを行っている。

マウント・ゴックスは当時大手のビットコイン取引所であり、そのような取引所でもこういった事件があるということを忘れてはならない。

今。仮想通貨の取引を行っている方や、これから仮想通貨のトレードを始めてみようという方は、慎重に取引所を選んでいただきたい。

カルプレス被告が起訴されたとおりに、顧客の資金を使っていたのであれば、決して許される行動ではない。どのような処遇を受けるかは、今のところ不明だが、公判が進み次第進捗を追っていきたい。