インド中央銀行の副総裁は先週金曜日、インド銀行協会(IBA)が主催するイベントにおいて暗号通貨に言及。「ビットコインやイーサリアムなどにできることがあるとすれば、インド準備銀行(RBI)は関連するリスク無しで同じ機能を果たす製品を作成できるはずだ」と語った。
暗号通貨へ厳しい規制を敷く国家の一つとして知られるインドだが、現在は中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実験途中であり、人々の暗号通貨への需要を認めつつ、投資家やシステム、経済に脅威をもたらす可能性についても認識しているとRBIのT. ラビ サンカール副総裁は述べている。
また暗号通貨は、通貨のデジタル化が利益をもたらす可能性があることを示していることにも気づかせてくれたとも語っており、CBDCの提供を前向きに検討する後押しとなっていると告げた。
RBIはビットコインやイーサリアムといった非政府系の暗号通貨をプライベート通貨と呼び、プライベート通貨にできることは中央銀行の発行するデジタル通貨で、より安全な形で実現可能なはずだと語り、CBDCの実験においてテストされていることであると強調した。
12月1日には8つの銀行の参加を得て、インドCBDCのパイロットを開始している。最終的にパイロットではインド全土の13都市をカバーする予定としている。現在パイロットされているCBDCはリテール用であり、先立って11月1日にはホールセール用のCBDCのパイロットも開始されている。
サンカール副総裁は最初のパイロットについては「デジタル通貨の配布に適したアーキテクチャ上の適切なテクノロジーを特定することに焦点を当てている」と述べている。
一方で、引き続きプライベート通貨に関しては厳しい規制を望んでおり、完全に禁止されるべきだという考えを明かした。