ビットコインを法定通貨として採用したエルサルバドルで、未だに旧来の法定通貨である米ドルのほうが多くの国民から好まれていることが調査で明らかになった。
ビットコインの法定通貨採用が決定してから8ヶ月が経過したが、法定通貨としての暗号通貨に懐疑心が拭えないという声も聞こえる。
エルサルバドルにあるフランシスコガビディア大学の市民研究センターが行った調査によると、調査対象のエルサルバドル人の半数を超える約62.3%の人々が法定通貨としてビットコインよりも米ドルを好んでいることがわかった。
また、エルサルバドル国内で暗号通貨をサポートしているのが23.7%のみであり、肯定否定以前にビットコインへのアクセスが法定通貨として不十分であることが指摘されている。
ビットコイン採用を決定したナジブ・ブケレ大統領は法定通貨採用以来、2300以上のBTCを国として購入したが、この投資が現段階ではうまく行っているとはいえず、格付け機関のムーディーズはエルサルバドルのビットコイン購入の資料が不足していることなども併せてクレジットスコアを下げることにつながった。
一方で、フランシスコガビディア大学の同調査によれば、ナジブ・ブケレ大統領のビットコイン政策こそ支持しないものの支持率は依然として高く出ている。