損害保険ジャパンは、保険金支払いの対象となる事故の発生から支払いまでを自動化する仕組みを開発したことを日経新聞が報じた。報道によれば交通機関の遅延事故による損害補償や、企業向けなどその他の保険にも取り組みを広げていく考えだという。
ブロックチェーン技術はMUFGなどとも提携する株式会社LayerXが手掛け、スマートコントラクトにより事故の発生から保険の支払いまでを自動化する。
公共交通機関の運行状況などはインターネットで即座に流れ、発生状況などがリアルタイムに把握できるようになったことが要因となっており、情報の改ざん防止にブロックチェーン技術を採用。事故の事実を確認出来る仕組みを設けて保険金支払いまでの手続きを自動化する。
まずは航空などの交通機関の遅れに対する補償を想定し、延泊にかかる費用などが発生した場合など、これまで事故の発生から受給まで契約者が一時負担していた資金を電子マネーなどで即座に受け取ることが可能となる。
月内にはナビタイムジャパンと共に関東地方で実証実験を始め、対象者へとJR東日本駅中コンビニエンスストア「New Days」で利用できるクーポンをスマートフォン経由で発行する。
損害の発生から補償までのタイムラグが無くなることで、キャッシュフローに不安のある方にも保険加入の選択肢が開かれることになるだろう。
参考:日本経済新聞