分散型台帳によるクロスボーダー決済を手掛けるRippleとそのCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏が21日、動画共有最大手YouTubeを相手取り訴訟を起こしたことが判明した。YouTubeが悪意のあるユーザーによる「XRPギブアウェイ詐欺」を放置していたことを問題視している。
ギブアウェイ詐欺とは特定のアドレス宛に少額の仮想通貨を送金することで、即座にそれよりも多くの仮想通貨を送る「無料配布」を謳った詐欺である。事実だけを見ればどうしてそのような詐欺に騙されるのかと不思議に思うかもしれないが、被害に合うまでのストーリーを作り上げるのは特殊詐欺でもおなじみであり巧妙に仕組まれており、騙されている最中は決して気づけなくなっている。
Rippleは業界全体での規制の明確化を図るために強力な発信力を持つYouTubeやTwitter, Facebookといったサービスに対策を求めたい構えだ。
今回の訴訟でYouTube側に求めたいことは2点。詐欺的投稿の未然の発見に積極的になることと、それらが発見された際に迅速に対応し、詐欺師が利益を得ることのないようにすること。
COVID-19による経済的混乱から様々な詐欺の新たな手口が暗躍しており、Ripple社の今回の報告においても、関連詐欺で1300万ドルを超える経済的損失があったことを受け怒りを顕にしている。
参考:Ripple