2020年のアメリカ大統領選挙に名乗りを上げているテック系実業家のアンドリュー・ヤン氏は、大統領選挙を勝ち抜いた暁には、仮想通貨やデジタル通貨の動きを活発化する為に具体的に法を整備していくことを公言した。

アンドリュー・ヤン氏は東部ニューヨーク州の出身で、両親が台湾人となる移民二世。今回勝利した際には初の華人となり、またテック系の実業家であり政治畑出身ではない点も話題性がある。

そんな彼の公約内容として一番話題を呼んでいるのが、18歳以上のアメリカ国民なら無条件でお金を寄与する「ベーシックインカム」制度で1ヶ月に1,000ドルを給付するとしている。

また今回の仮想通貨関連の法整備についてアンドリュー・ヤン氏は、ブログ上で今までの政治家は仮想通貨に対して理解が少なく、その為に規制がうまく出来ておらず詐欺が頻繁に行われている事態について言及している。現状の法整備では仮想通貨関連の企業による対応が後手にまわってしまっているという別のユーザーによる指摘もある。

具体的な整備が足りていないためにこうした現状があるとアンドリュー・ヤン氏は考えており、当選した暁には規制の促進に向かう考えである。

その規制内容としては、例えば「LLCで全面的に保護してもらう」「デジタル資産の取引や所有などに関わる税務上での影響をクリアにする」「連邦機関の立ち位置」などがあり、仮想通貨やデジタル通貨は急速に成長を遂げアメリカ経済にも大きな影響を与えていることを認めた上で、「直ちにユーザーを保護するべきだ」と強く主張している。

前大統領戦で圧倒的不利を覆した現トランプ政権も潜在的保守層の支持の高さの賜物でもあり、台湾移民二世ということでポリティカル・コレクトネスの後押しにより表層的には支持を得やすい立場とも言えるアンドリュー・ヤン氏だが、中国と台湾の仲や米中貿易摩擦の事を考慮すると本音と建前の乖離は避けられないだろう。

参考:Andrew Yang Blog