通貨危機に見舞われているトルコにおいて、中央銀行が正式にデジタル通貨の発行を表明した事が話題となっている。

トルコ政府が公開した2023年までの経済ロードマップによって実施が記載されたことで、トルコ国内における公共サービス以外にも民間での決済など、様々なケースにおいて利用されることが予想されている。

トルコ国内においては、過去通貨危機が起きたことでビットコインなどの暗号通貨購買に転化したこともあり、自国通貨がさらに弱体される懸念も走った。

ブロックチェーン技術によるサービスがまず浸透し、消費者にとって当たり前の機能となるにつれ、さらにビジネスにおいても発展することが考えられ、ブロックチェーン技術を提供している関連企業の台頭が期待される。

大手仮想通貨取引所であるバイナンスが南米アルゼンチンにおいて政府機関と協力関係を持つといったこともあり、トルコでも同様の流れが起きる可能性もある。

トルコにとって進化する切っ掛けになると思われる一方で、政府内においても未だ仮想通貨は懐疑的であるとの意見もあるため、今後はさらなる調整が進められていくことだろう。

すでにブロックチェーン技術に取り組んでいる事例としてEUのポルトガルがあり、経済が冷え込んでいる中で世界からブロックチェーン企業やエンジニアを積極的に迎え入れることで、ブロックチェーン技術におけるシリコンバレーとしても注目されるまでになった。

トルコが正式にデジタル通貨発行を表明したことは、諸外国においても追随していく切っ掛けとなり、また今後に向けた参考となる。トルコがファーストペンギンとなることで、世界的に政府発行のデジタル通貨発行が加速するかもしれない。

参考:www.sbb.gov.tr(PDF)