先月27日、メッセージアプリ「カカオトーク」を運営する韓国カカオグループのブロックチェーン開発企業「グラウンドX」が、ブロックチェーンプラットフォーム「Klaytn(クレイトン)」を本番環境で実装を行った。
そして先日9日、カカオは同サービスが「イーサリアムよりも最大で15倍高速に動作ができる」ことを明かした。
グラウンドXは韓国・ソウルでの記者会見にて、Klaytnのブロックマイニングにかかる時間はイーサリアムの15分の1程度の時間しかかからなかったと主張した。イーサリアムのブロックマイニング時間は15秒程度なのに対し、Klaytnは1秒で処理を完了させるという。ブロックマイニングに10分かかるビットコインに対し、イーサリアムは15秒と大幅なブロック生成時間の短縮を可能にさせたが、Klaytnはそれをさらに1秒まで短縮させたというのだ。
韓国の英字新聞「The Korea Herald(ザ・コリア・ヘラルド)」の報道によると、ネットワークの高速処理能力のおかげで、イーサリアムのスループットが1秒間に20トランザクションなのに対して、クレイトンは1秒につき300トランザクションを処理できるという。ブロックの生成速度が早まれば、同時にマイニングに成功する確率が高くなるため、チェーンの分岐が起きやすくなる。
グラウンドXのCEOであるHan Jae-sun氏は、「応答時間が短縮されれば、私たちが計り知れないと信じていた多くのプロジェクトが最終的に実現する可能性があります。」と語り、新たな発展に期待した。
Klaytnへは昨年10月からさまざまな企業がテスト運用に参加しており、LGやCelltrion、Netmarbleなどの大手韓国企業がある。フィリピンのユニオン銀行およびその他の東南アジアの金融や技術大手もこのプロジェクトに加わったと伝えられており、今後もプロジェクトの動向に注目していきたい。