オーストラリアの中央銀行にあたるオーストラリア準備銀行(RBA)のフィリップ・ロウ総裁がフェイスブックの独自仮想通貨であるLibra(リブラ)について、主流の決済手段とはならないと語り、その理由として規制上の問題が多くあるという。
ブルームバーグによれば、ロウ総裁は対処すべき規制上の問題が多くあり、しっかりしたビジネスケースであることを確認する必要があると、結論に結びつくには吟味すべきだと慎重な見方をしている。
人々は新たな決済手段としてリブラを利用しようと熱気を帯びているが、まだ実際に発行前のホワイトペーパーの状態である事から今後世界中の規制当局によって、一部変更される可能性も考えられる。
まだフェイスブック側はプライバシー問題に関し、漏洩するのではと懸念材料があるために実際にリブラが発行される事によってどのような影響を与えるのか不透明な部分がある。
ロウ氏は今回のリブラに対する言及以外にも2017年にはビットコイン(BTC)に対し批判をしたことでも知られており、当時はビットコインが投機的なマニアにより目立つようになった批判し、投資家よりも犯罪者にとって魅力的だと述べている。
新しいイノベーションに対し、既存の考えを固持し続ける人にとっては利便性が確認されなければ、なかなか考え方をシフトするには難しい傾向がある。
しかし、実際のところリブラプロジェクトには多くの企業が提携している事もありマーケット側からして見ればその可能性を見極めていると言える。今後市場がリブラの存在を認めるようになれば政府要人の考えも変わっていくだろう。
参考:Bloomberg