オランダでは近いうちに中央銀行が仮想通貨サービスを提供する業者に対し、免許を交付することが義務付けられることとなった。
オランダの方針はマネーロンダリングやテロ資金供与に仮想通貨が利用されるのを防ぐことを目的として検討しており、日本で言えば日本銀行が免許を管轄するようなこととなる。なぜ金融庁などの関係省庁が管轄しないのかと疑問に思う方もおられるだろう。
仮想通貨に関してはデジタルでの管理になるため、不正な資金の流れが出てくれば処理速度が速いために万が一の場合でも、中央銀行が免許を発行停止することで迅速に対応することができる。
専門家からはマネーロンダリングなどのリスクは現物の紙幣の方が高く、デジタル通貨は送金履歴がブロックチェーン上に記載されることから違法取引は難しいと指摘しているが、まだ明確な問題点が何なのか把握されていないことから、まずは中央銀行が管轄することに至ったのだろう。
オランダでは現在、ブロックチェーン技術におけるインフラ整備を積極的に受け入れるようにしており、ロッテルダム港とサムスンが協力して輸送コンテナをブロックチェーンで追跡するパイロットを開始したり、大手スーパーではオレンジジュースのサプライチェーンにブロックチェーンの導入を図っている。
仮想通貨の規制とブロックチェーンによるインフラ整備、両方が進んでいくために中央銀行が管轄することは、どのように規制していくか悩みを抱えている他国にとって良い参考例となるだろう。
参考:De Telegraph