仮想通貨ウォレットを提供しているAbraは、投資家に仮想通貨市場へのより多くのエクスポージャーを提供するために、新しいトークンを公開した。
元FacebookとGoogleの創業者が立ち上げたBitwise Asset Managementで開発されたBitwise 10 Crypto Index Token(Bit10)は、同社独自の指標「HOLD 10 Index」に連動した商品を提供している。
これは時価総額でトップ10の仮想通貨を追跡し、毎月リバランスされるというもので、プレスリリースによると、投資家はこのトークンを購入することで、10の仮想通貨全てに一度に投資することが可能になるという。これにより、個人投資家は「仮想通貨市場の80%近く」に一度にアクセスできるようになるという。
AbraのCEOであるBill Barhydt氏は、現時点でファンドはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イオス(EOS)、ステラ(XLM)、ライトコイン(LTC)、ダッシュ(DASH)、モネロ(XMR)、ジーキャッシュ(ZEC)に投資していると語った。
また、ユーザーはビットコイン、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、または法定通貨をAbraのウォレットに入金し、資金をBit10トークンに変換することができるという。トークン自体はファンドではない、とBarhydt氏は説明している。
「Bit10トークンは100%のBitcoinをベースにしており、マルチシグウォレットに対応しています。Bit10トークンのウォレットに保持されているビットコインの量は、Bit10インデックスのUSD値を反映して自動的に調整されます。Abraは契約のカウンターパーティーであり、契約のすべてについてカウンターパーティーのリスクを回避することができます。これはAbraの他の合成資産のすべての機能で使われております。」
トークンはスマートコントラクトを使用してBit10にユーザーが保持している仮想通貨、または法定通貨をペッグすることによって機能する。トークンはBitwiseのインデックスファンドに基づいて作成されておりETFではない。しかし、投資家がインデックスにエクスポージャーを与える能力においては、ETFと類似しているとも言えよう。
Bit10トークンは実際のETFではないため、SECを通じて承認を受ける必要はないとAbraの広報担当者は語っている。
Barhydt氏もまた、「Abra BIT10トークンは、我々のアプリケーションで使用可能な他のAbraトークンと同じ合成資産モデルを使用しています。トークンは、完全に担保されたビットコイン・マルチシグ・ウォレットで保持されています。証券ではありません。」と強調した。
大手機関によるビットコインETFの組成に注目が集まる昨今、インデックスファンドに紐付けられたトークンというのも大きな可能性があるだろう。
参考:CoinDesk