サプライチェーンや金融機関にてブロックチェーン技術が使われるケースが増えている中、林業の分野でも同技術が使われるケースが出てきた。

スペインの農業食料環境省は、国内の林業を発展させるためにブロックチェーン技術を応用する計画を立てている。

今回、同技術を利用しようとしているのはチェーンウッドと呼ばれる運営グループで、国内の林業のロジスティクス部門にて実装するという。これにより国内における木材供給のトレーサビリティと効率を改善することを目的としている。

チェーンウッドはスペイン各地の8人の提供者からなるグループで、その中にはマドリードの自治体も入っている。チェーンウッドの設立自体は農業食料環境省と農村開発政総局、国家行政総局から9万3,350ユーロの補助金を受け創設された事もあり、林業分野にて影響力を与えるグループと言える。

今回は林業のプロセスにて透明性を高めるクラウドベースのソフトウェアを開発する予定としており、開発後はスペイン各地にて実証実験を行う。林業にてブロックチェーン技術が使われてることで、日本国内の林業分野にも参考になると言えるだろう。

日本国内の領土の約70%は山林で形成されており、輸入木材の影響により国内の林業需要は現在低迷気味とも言える。さらに宅地造成によって、業者による違法伐採により自然災害による土砂崩れのなどの被害が最近の豪雨や地震により明確となっている。

政府機関が発表しているハザードマップに影響しているのを把握しているのはごく一部の人々であり、今後ブロックチェーン技術を活かすことで誰でも山林に面している地域に住まわれる方々が業者が適正に宅地造成をしているかを確認する事もできるようにすることできる。

林業分野の人材の確保については度々、就職説明会などを行っているが、林業分野自体が一般的な日常生活から馴染みが少ないこともあり、透明性を高め林業を知っていただくためにもブロックチェーン技術は必要と言えるだろう。

国内の林業分野にブロックチェーンを使う事は効果的であり、スペインの事例に倣い、導入に前向きに進んでもらいたい。

参考:Europa Press