タイの証券取引委員会(SEC)は8日、ライセンス要項、認可済みの仮想通貨、手数料を始めとする仮想通貨取引やICOに関連する規制の枠組みを発表した。Bangkok Postによって伝えられている。

SECはICOに使用できる取引ペアとして、BTC、ETH、XRP、BCH、LTCに加え、ETC、XLMを新たに承認し、これ以外の仮想通貨でのトークン購入を禁止した。この結果、この7通貨は合意形成の信頼性および、その通貨の流動性によって選ばれている事を明らかにしている。

さらにタイの財務省は、仮想通貨取引に携わる企業に対し、2018年8月14日までの登録を義務化させた上で、初期登録料として仮想通貨取引所から500万バーツ(約1,700万円)、仲介・ブローカー企業から250万バーツ(約850万円)を徴収することで、誰でも参入できるという状況では無くなったと言える。

そして手数料としては仮想通貨取引所は下限で50万バーツ(約170万円)~上限2,000万バーツ(約6,800万円)の金額内で、年間取引量の0.002%に当たる金額を収めなくてはならない事も決定している。仲介企業も同様、下限25万バーツ(約85万円)~上限500万バーツ(約1,700万円)の金額内で、年間取引量の0.001%を収めなければならない。

さらに登録時の資本金について証明しなければならない事を義務化しており、中央集権型の仮想通貨取引所は5,000万バーツ(約1億7,000万円)、非中央集権型取引所は1,000万バーツ(約3,400万円)、中央集権型ブローカーは2,500万バーツ(約8,500万円)、そして非中央集権型ブローカーは500万バーツ(約1,700万円)を証明しなければならないことも明らかにしている。

ICO発行者に関しては、SECから認可を受けるため、まず初期登録料となる500万バーツ(約1,700万円)以上の資産を保有している事を証明した上で、対象トークンの種類および投資情報を報告し、最低1年間のICOポータル提供を義務化した。

今回の発表では収める金額について明記されているが、具体的な取引ルールについてはまだ書かれていない事もあり、まずは誰でも参入出来ないようにする措置とも捉えることができる。

しかしここで認められれば、その後の取引に参加する投資家が安心して参加できるためにまずは一定の評価を得られる形と言える。わずか数千万円でSECからお墨付きを貰えるというのもいかがな話だろうか。

参考:Bangkok Post