29日に急落したビットコイン(BTC)に釣られるように仮想通貨市場が全体的に相場を下げています。30日20時現在、ビットコインの価格は1万ドルを割り込み、市場全体の時価総額も3,000億ドルを下回っています。

主な原因として、昨日の暴落が影響していると考えられます。引き金となったのは、海外の仮想通貨取引所「Coinbase」と「Gemini」で取引の処理量が増加。これによりシステムがダウン、遅延が発生し、狼狽売りが続いたとのことです。また、FXのポジションが強制的にロスカットされ、連鎖したという見方もされています。

ここのところの1万ドル突破などもあり、ビットコインには注目が集まっていたためか、Coinbaseでのトラフィックは過去最高だったといいます。現在では復旧していますが、ユーザーが急増している昨今、こういったシステム障害の対策も課題のひとつとなっています。

他の通貨も下落していますが、その中でも時価総額5位のダッシュ(DASH)が794ドル(約9万円)、直近24時間の価格変動は10.27%のプラスと堅調な相場動向をしています。現在、上位100銘柄中、4銘柄のみがプラスになっていますが、ダッシュがダントツに上昇しています。

仮想通貨時価総額ランキング
仮想通貨時価総額ランキング(CoinMarketCap)

今年11月1日には3万円ほどでしたが、このところしばらく上昇傾向にあります。現在はボラティリティ(価格変動率)が拡大しているため、今から購入するのはハイリスクですので、ここは様子見をしてもいいかもしれません。

また、ダッシュは匿名通貨としても知られ、何かしらのお金が一時的に集まることがあります。こういった話は匿名通貨に付き物ですが、一気に売られる可能性もありますのでご注意ください。ビットコインに釣られることなく、高騰するダッシュ。市場参加者からは今後の相場動向が注目されています。

参考:BUSINESS INSIDER