英国の中央銀行のBank of England(イングランド銀行)が6日、ブロックチェーン/DLT(分散型台帳技術)を使った実証実験に新しいプログラムを追加したことを発表した。

イングランド銀行は、以前からブロックチェーン技術を活用し、送金やデータ管理などの分野で実証実験を行ってきており、従来のブロックチェーンに加えてPoC(Proof-of-Concept:概念実証)を使い実験をしていくという。

今回の発表では「Chain」、「NTT DATA and Reportix」、「MindBridge Analytics」、「Digital Reasoning」の4つが挙げられており、これらすべての技術においてPoCに基づきまた、データベースのプライバシーにも優れている。

イングランド銀行では、2016年から、アクセラレータを使用しブロックチェーンアプリケーションで数多くのフィンテック企業と協同してきており、その中には、Ripple(リップル)社によって開発された技術に基づいたRTGS(即時グロス決済)なども含まれている。

イングランド銀行の銀行業務、支払い業務、財政回復のエグゼクティブディレクターとしてチームを率いるAndrew Hauser(アンドリュー・ハウザー)氏は次のように示した。

「DLTに関する私たちの研究は、将来の金融ネットワークがどのように、より安全でより効率的な方法で行えるかを調べている。」

今回の発表ではデータベースのプライバシーにも重点を当てている。イングランド銀行が発行する仮想通貨(CBCC)のプラットフォームとしての使用に、様々なDLTなど複数の技術の適用を検討しており、ポンドが暗号化されることも考えられる。世界各国でも同様の動きが見られる中、今後の技術発展にも注目していきたい。

参考:Bank of England(PDF)