各国で仮想通貨への規制が強まる中、8日に中国メディアの財新網などにより、仮想通貨取引所を廃止させるといった報道があり、一部市場参加者らからは混乱の声も散見された。

中国大手仮想通貨取引所のOKCoin、BTCC、Huobiの3社は9日、規制に関してPBoC(中国人民銀行)等、当局からの通知はないとし、この規制に対し根拠がないとした。

中国当局による正式な発表もなく、真相がわからないまま現在も憶測や不安が見られる中、日本国内企業のリミックスポイントの子会社であり、香港、上海にて仮想通貨取引所を運営するビットポイントが、今回の中国仮想通貨取引所閉鎖の一連の報道に関しての影響を明らかにした。

9月11日時点では香港、上海の両取引所において中国当局からの仮想通貨取引禁止の通知はないという。また、今後も中国内の全ての仮想通貨取引を禁止するわけではないという報道もあるため、追って情報を集めるとともに、中国当局から現地の取引所について禁止や規制の通知があった際は、中国国内の法律を遵守し、適当にサービス提供を行っていくとしている。

今回の中国内の仮想通貨取引所閉鎖の報道は、国内外問わず大きく報じられ、市場全体の相場を暴落させた要因とも考えられている。11日現在では徐々に回復してきているが、何れの仮想通貨も軟調な相場となっている。

暴騰と暴落を繰り返して拡大してきた仮想通貨市場。全体の時価総額は、約1,400億ドル(約15兆円)と一時的には減少したが、中国含め各国の規制の方向性にかかっているだろう。(CoinMarketCapの統計より)

直近の24時間では人民元のペア取引が多く、OKCoin、BTCC、Huobiと中国国内の仮想通貨取引所での取引量が多い。中国では懸念要素が取り除かれたのだろうか。

今後、中国当局による新しい規制が正式に発表されるか、このまま風化されるかは現状では不透明だが、リミックスポイントの発表によると、現時点では中国内の取引所に対して禁止の通知がないという事は確かなようだ。

フェイクニュースや不確かでない情報も多く出回っているため、すべてを鵜呑みにしないようご注意願いたい。中国はICOを規制する際も急だったため、今後、仮想通貨の取引についても急に規制が入る可能性もゼロとは言い切れない。引き続き当局の動きを慎重に追っていきたい。

参考:Remixpoint IRニュース(PDF)