各国の金融機関との提携など、国際送金のサービス提供に向けプロジェクトを進行させている米サンフランシスコに拠点を置くRipple(リップル)社が、新しくインド有数の都市ムンバイにオフィスを開設したことが分かった。
今回のインドのオフィスのマネージャーにはNavin Gupta氏が就任するという。Gupta氏は米国や日本、台湾、インドのHSBC(香港上海銀行)とシティバンクで20年の実績があるという。
インドは仮想通貨の技術に対して積極的な国で、中央銀行であるRBI(インド準備銀行)が発足させたIDRBT(銀行技術開発研究所)が革新的なブロックチェーン技術の開発に向けての計画もしている。
インド政府は仮想通貨に対しての法整備など、新しい規則づくりにも検討を続けている。IDRBTの送金技術にリップルのソリューションが利用されるかは不明だが、同じくムンバイに拠点を置くAxis BankとYES Bankは対応するとしている。
Axis Bankは1993年にUTI銀行として創業、現在はインドで第3位の規模を誇る民間銀行、国際送金のサービスでは世界中の主要銀行と、SWIFTによる送金を提供している。
YES Bankは2004年設立、現在インドで第5位の民間銀行で「2020年までにインドで世界の最高品質の銀行を建設する」という使命を掲げている。
インドのデジタル経済の市場は現在年間2,700億ドル(約30兆円)から2022年には1兆ドル(約110兆円)まで拡大するという見解もされている。
また、国際送金の市場も世界的に見ても規模が大きく、Navin Gupta氏によると「インドは法人送金や小口送金の世界最大規模の受益者であり、総額710億ドル(約7兆8,000億円)に達している。」と述べている。
このことからも、リップルがインドに進出したことで、今後ますますの国際送金の活性化が期待される。また、ブリッジ通貨としてXRP(リップルの通貨シンボル)が利用されるようになれば、今後のXRPの価格にも好影響が期待できるとの見方もされる。
6日13時では1XRP/0.22ドル(約24円)あたりを推移しており、先日の市場全体の下落も落ち着きを取り戻しつつあると思われる。一時的な反発の可能性もあるため、様子見が正解だろうか。今後のリップル社の動向含め、市場からは相場動向が注目されている。
参考:Ripple