仮想通貨のビットコイン(BTC)が過去最高値更新をし続けている。2017年初には1BTC/950~760USDまでと、日本円にして10万円ほどで推移していたが、15日12時現在では1BTC/4,420USD(約48万5,000円)と、1BTCで50万円を試す勢いとなっている。(CoinMarketCapの統計より)

この1週間だけでも9日の37万円ほどから48万円超と約30%のプラスとなっており、過熱を懸念する声も散見されるが、今回の相場高騰を根拠なく懸念しても、機会損失になって後で悔やまれるかもしれない。分岐の前後でも相場は荒れていたし、7月には一時2,000ドル前半まで落ち込んだ。今日になって急な相場になっているわけでもないということをまず知っておきたい。

いくつかの見解では、SegWit(新規格)のロックイン(導入確定)により長い間続いていたスケーラビリティ問題が解決に向かっていることで、ビットコインを避けていた資金が流入したことや、ここのところ低迷している株式市場の先行き不安からの資産の移動、国際情勢に緊張が走っていることで、避難資金が集まっていること、さらに仮想通貨市場への新規参加者が増えているため、基軸通貨であるビットコインに一点集中しているとの見方がされている。

ビットコインは中国のマイニング企業による分岐問題の時にも下落と高騰を繰り返し、この他にもさまざまな要因によって、乱高下を続けながら市場規模を徐々に拡大してきた。ちなみに時価総額は現在730億USDと8兆円を超えており、これも過去最高水準を更新している。

しかしながら、現在堅調な推移をしているビットコインも来週には30%下落する、ということも可能性としては十分にあるので、これから買ってみようという方は、無理に買わずに余剰資金などで購入するか、下落したタイミングで買えるように口座開設だけして、今は様子見をしてもいいかもしれない。

今回の相場もまた懸念する声と、まだ5,000ドルまで上げていくとの強気な予測もあり、混沌としている。周りが稼いでいるといった話を聞いて始めようという方の声も少なくない。しかしながら短期トレードであれば、いつ参加しても稼げる相場かもしれないが、長期で保有を考えるのであれば、慎重な判断でタイミングを見失わないようにしたい。市場からは今後の相場動向が注目されている。