仮想通貨で得た利益をどうするべきか、日々議論がなされている。このような中、BaaS系のスタートアップ企業Node40が、ビットコインユーザーを対象にした仮想通貨の申告アプリをリリースしたことが分かった。
仮想通貨のひとつの課題として、確定申告などがある。国内でも税理士や、税務署に問い合わせても明確な回答を得られることは少なく、あいまいにしてしまっている方もいるのではないだろうか。
今回リリースされたアプリは当初、ダッシュユーザーを対象にリリースされていたが、ビットコインユーザーも所得税の計算・管理をすることが可能になるという。
米当局でも税務関係の規制が高まっているが、実質申告を行うビットコインユーザーはごく少数派だ。今まで、ビットコインユーザー向けの確定申告用のツールはなかったが。同アプリのリリースにより、税務申告をしたくても方法がわからなかった、という歯がゆい思いをしなくてもよくなる。
現状、このアプリを利用するためにはまず、ユーザーは保有しているビットコインをElectrumのウォレットに送金する必要があるが、この手間ひとつで正確に確定申告ができるので、税理士や税務署に相談する労力を鑑みれば、費用対効果は高いだろう。
多くのビットコインユーザーは税務処理に関して知識が浅く、米コインテレグラフによると、ビットコインの取引をしているユーザーは数百万人と存在するものの、毎年税務申告を行っている米国のユーザーは100人程度しかいないという。
国内でも改正資金決済法により、法整備が進められているが、今後、確定申告など税務処理に係る課題も山積みだ。思わぬ利益が出たと、もろ手を挙げて喜んでいるときも頭の片隅には税金リザーブがあることを忘れずにしておきたい。