ビットコインを使ったマネーロンダリング(資金洗浄)を行ったとして、25日、ロシア国籍のAlexander Vinnik(アレクサンダー・ヴィニク)容疑者(38歳)がギリシャ北部の町、ハルキディキで逮捕された。

ギリシャ警察当局によると、同容疑者が仮想通貨ビットコインを不法に交換し、マネーロンダリングを行った疑いが持たれており、米当局も行方を追っていたという。2011年からマネーロンダリングをしていたとし、金額は40億ドル以上(約4,500億円)にものぼるという。

また、2014年に破綻したビットコイン取引所のMt.Gox(マウント・ゴックス)でビットコインが消失した際にも利益を得た可能性があると見られ、Mt.Goxビットコイン消失事件にも関与している疑いが持たれている。

Mt.Goxでの件は現在東京地方裁判所で裁判中であり、検察側は当時CEOのMark Karpeles(マルク・カルプレス)被告の業務上横領とし、外部からハッキングされたものではないとしているが、事実関係は明らかとなっていない。これに対し、カルプレス被告は公判で「神に誓って無実である。」と容疑を否認している。

また、カルプレス被告は27日にTwitterで「MTGOXのビットコイン消失事件の真犯人は昨日ギリシャで逮捕。やっとこの事件の事実が解明されます。」とツイートし、さらにこのことについてブログを公開した。

今回、ヴィニク容疑者がマネーロンダリングで逮捕され、Mt.Goxの事件にも関与していた疑いがあるというところまで、捜査が進められた理由のひとつとして、ビットコインのブロックチェーンに取引履歴が残るというメリットが功を奏したとも言えるだろう。

犯罪資金や、マネーロンダリングに使われることもあり、「ビットコインは怪しいもの」という印象を持たれる方も少なくないが、これにより「ビットコインは安全なもの」という認識に変われば、ビットコインの普及もさらに拡大していくと思われる。

ヴィニク容疑者が真犯人であれば、カルプレス被告の無実が証明される。現時点では司法による判断に委ねるのみで、断定はできないが、当局による取り調べが進めば事実が明らかになる日は遠くはないだろう。事件の真相について引き続き、事実関係の進捗を慎重に追っていきたい。