米現地時間12日、下院金融サービス委員会で、ジャネット・イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の発言中に、イエレン議長の後部に着座していた身元不明の男性が「Buy Bitcoin」と書かれた用紙を掲げたと、CNBCなどによって伝えられた。

この男性は直ちに職員によって退出させられたとのことだが、この直後、ビットコイン(BTC)の買い気配が上昇し、3.7%高い取引がされたという。これがビットコインへの買いが集まった直接の要因であるならば危険極まりない。根拠ない情報でもビットコイン投資家はこれだけのサインで流されてしまうのだろうか。

多くの人が集まりその発言に注目する場で、このような事態が起こるというのもいかがなものかと疑問を拭いきれない。

「Buy Bitcoin」と掲げた男性の意図するところは、今のところ明らかにはなっていないが、この先の上昇を見越してのサインなのか?それともただ単に注目を集めたかっただけなのか?これについては投資家の間でも話題となっているが、いずれにしても買いを煽る行為は感心できたものではない。

日本国内でも今年に入ってからとくに注目を集めているビットコイン投資。このようにみだりに買いや売りを煽るような行為を真似しないように気をつけていただきたい。

また、このような情報に惑わされて「とりあえず儲かりそうだから」、「買えって言われたから」などという思考で投資をすれば、痛い目にあうかもしれない。投資をする際は冷静な判断のうえ、自身で売買のタイミングを見極めて頂きたい。

今回の件で、ビットコインを知らない方にも多く知名度が広がったとの見方もされている。ここのところ不調続きだった仮想通貨市場だが、本日13日13時点では仮想通貨の時価総額上位100銘柄中、98銘柄が前日比をプラスにしている。時価総額3位だけを見ても、ビットコイン(BTC)は1BTC/2418USDで4.68%、イーサリアム(ETH)は1ETH/228USDで15.6%、リップル(XRP)は1XRP/0.215USDで17.63%のプラスとなっている。

ビットコインは分裂問題なども抱えているが、これを解決するべく多くの仮想通貨関連企業が対策を講じている。しかしながら明確な方向性も示されていないため、先行き不透明だと不安な声も散見される。今後ビットコインはどうなってしまうのだろうか。仮想通貨市場の動向から目が離せない。

参考:CNBC