この数年で仮想通貨を取り巻く環境が目まぐるしく変化を遂げている。このたび、米国商品先物取引委員会(CFTC)は2017年7月6日、LedgerXに対し、正式にスワップ執行ファシリティ(SEF)としてのステータスを登録したことを発表した。
LedgerXはビットコイン(BTC)オプション取引などを扱っているが、これによって、ビットコインオプションを取引できる米連邦認定としては初の取引所になるという。また、この際には登録されたデリバティブ清算機関との契約が実行されるまでは、予定しているスワップは公開しないこととしている。
日本国内では、金融商品というよりも取引所での売買で差益を抜くなど、そのボラティリティ(価格変動率)の高さから、投機として人気のビットコインだが、政府認定という形でのビットコインオプションやデリバティブ決済の商品は今のところ出ていない。
非中央集権化された仮想通貨の性質上、米金融当局などに影響を与えることも懸念される。ビットコインが魅力的な投機先であることには変わりないが、機関投資家とすればいかに安定した収支を得られるかといったところに焦点があてられている。
今回はLedgerXがCFTCにSEFとして正式認定されたということだが、これにより、CFTC監督のもとでさらに厳しい規則に従う必要はある。しかしながら、SEFとしてCFTCに登録されている金融機関はわずか25と決して多くはない。
おそらく、国内でも今後大手証券などが、こういった商品を充実させてくると期待する声も多いが、現状ではまだ時間がかかると見られている。上述の通りボラティリティがあまりにも高いためだ。
今、多くの企業が仮想通貨やブロックチェーン技術の活用に可能性を見出しており、「SBI バーチャルカレンシーズ」が国内での仮想通貨取引所として、今夏から仮想通貨の取り扱いを予定している。これを待望んでいる声も高まっている中、SBIホールディングスではグローバルな新仮想通貨取引所「SBI MAX」も開設を予定している。
リップルのシステムを利用するとのことだが、これによりリップル(XRP)など、ビットコイン以外のアルトコインへの関心も高まっていくと考えられている。7月10日現在、仮想通貨の相場はビットコイン、イーサリアム、リップルと上位3銘柄のコインは前日比では値を下げており、この7月から8月にかけては動きが重くなると市場では予測されている。
あくまで予測ではあるが、概ねの流れとしては今までアルトコインなどに避難していた資金などもBTC建てが多かったと見られ、さらに現金化をする流れも方方で散見される。
明日、なにが起こってもおかしくはない仮想通貨市場、8月1日に暴落をすれば、底値で拾えるチャンスがあるかもしれない。タイミングを見逃さないように、今のうちに口座開設だけ済ませておくといった声も目立つようになってきた。逆もまた然りだ、暴騰の可能性も十分に考えられる。乱高下の激しい市場だけに今後の相場動向からますます目が離せない。
参考:CFTC