フェリカポケットマーケティング株式会社は14日、Felicaのテクノロジーと仮想通貨を連携させて、カードをかざすだけでもビットコインで支払いができるシステムを開発し、検証を行ったことを明らかにした。

ここのところ、多くの企業がビットコインのブロックチェーンの技術に着目し、決済手段として応用するべく取り組んでいるが、ここにきて大手SONYの手がけるFelicaの参入となったわけだ。

しかしながら肝心のビットコイン側は現状、日本ではまだ決済手段としての浸透は充分ではない。一部の海外など通貨の価値が不安定な地域では決済手段として使われることも多い仮想通貨。

海外に行くことが多い方であれば、おそらく感じたことがあるだろう。さまざまな国をまたいでいるうちに複数の外貨が溜まってしまい、後で両替するのが手間になるというケースだ。しかし、国家や中央銀行を通さないビットコインは使用できる場であればわざわざ日本円から外貨に両替する手間もかからない。こういった面倒を解消してくれるのも仮想通貨のメリットのひとつだ。

また、カードをかざすだけで仮想通貨の決済ができるというシステムは画期的だ。国内では「WAON」や「Suica」といった電子マネーがよく使われるが、これと同じように仮想通貨を利用できれば利便性も高く、ビットコインの普及への足がかりとなるだろう。今回のシステムが導入され、正式にサービスが提供されれば訪日外国人のみならず、Fericaのシステムを使いビットコインで支払う機会も増えると見込める。

FelicaはSuicaやWAON、nanacoなどに使われている非接触式のICカード技術でSONYが開発したシステム。現在では当たり前のように普及しているが、世に登場した時は世間で大きく話題となり、今でも多くの場でFelicaの恩恵を受けている。

日本では法定通貨(日本円)への信用が厚くまた、ビットコインは投機的で価格変動率が極めて高いためビットコインに換金するケースは投資目的が多く、国内でのビットコイン普及はまだしばらく時間がかかりそうだが、こういった取り組みが増えていくことによって、仮想通貨も市民権を得られる日も遠くないだろう。ますます仮想通貨市場の活性化が期待される。