アメリカ連邦捜査局(FBI)は「豚の屠殺(Pig Butchering)」と呼ばれる暗号通貨投資詐欺が全米で蔓延していることについて警告を繰り返している。

「豚の屠殺」は被害者に投資を始めさせ、デジタルウォレットを「肥大化」させた上で盗みだすことから、この名が付けられた。

被害者は何かに投資をしていると思うことで被害を受けていることに気づくことが遅れてしまうことが懸念されており、FBIの広報は「ソーシャルメディアやマッチングアプリを利用して、誰かと関係を築こうとしつつ、投資を始めようと思っている場合には十分に注意してください」と述べている。

テクノロジー関連の犯罪と闘うタスクフォースを管理するカリフォルニア州サンタクララ郡のジェフ・ローゼン地方検事は、彼のチームが実施した調査に基づき、これらの暗号通貨投資詐欺がカンボジアや中国などで行われていると述べた。

また、ターゲットとなる被害者として孤独を感じている人が選ばれやすいことから、長期休暇などで他人との接点が薄くなる時期は要注意であると警告している。

ローゼン氏はこの詐欺手法が非常に洗練された手段が含まれており、人を操作する最善の方法を見つけるために心理学者に依って訓練されていると主張しており、「様々な心理的手法を使用して、あなたを無防備にし、お金を手放すことに興味をもたせようとしている人々と取引を始めようとしている」と強調した。

「豚の屠殺」スキームは非常に一般的になってきており、11月に米司法省はこのスキームで使用されたインターネットドメインを7つ押収している。