経済学者ヌリエル・ルービニ氏がUSGと呼ばれるトークン化された資産を含む一連の金融商品を開発していることを明らかにした。ルービニ氏はビットコインを始めとした暗号通貨に対して懐疑的な発言を続けてきた経済学者でもある。

USGはUnited Sovereign Governance Gold Optimized Dollarの略となり、米ドルをより弾力性のある通貨とすることを目的としているとルービニ氏は説明している。

ルービニ氏は「米国のドル準備通貨はリスクにさらされている可能性があることを認識しており、より弾力性のあるドルである新しい手段の作成に取り組んでいます。」と語り、米国がドルをあまりにも多く印刷したため、敵対国が非ドル化に取り組み、ドルが危険にさらされる可能性があると説明した。

ビットコインに対して「すべてのバブルの母」とも述べた暗号通貨懐疑論者のルービニ氏だが、かつてサブプライムローンに端を発する世界金融危機を予言し、悲劇的な発言から「Dr. Doom(=破滅的運命)」とも呼ばれる経済学者でもあり、彼の発言には世界中から注目が集まるところでもある。

ルービニ氏曰くUSGはAML/KYC機能を備えているため、環境・社会・ガバナンス機能を備えた持続可能なデジタル資産担保証券になるという。

また、「USGは、インフレ、法定通貨の堕落、金融危機、政治的および地政学的リスク、環境リスクに対するヘッジとして始まります。」と付け加え、暗号通貨との差別化を強調し、通常の株式と債券の組み合わせに代わる商品を探している投資家にアピールできると期待をにじませ、ソブリン・ウェルス・ファンドや年金基金、中央銀行なども関心を寄せる可能性があると述べた。