中国政府は金曜日、深セン市の13万人の居住者に向けてデジタル人民元1500万元を提供することを発表した。デジタル人民元は5000店舗あまりで使用できるとしている。

中央銀行である中国人民銀行(PBOC)は中央銀行デジタル通貨(CBDC)のテストを継続している。1500万元を13万人に等分すると一人頭115元、約2200円相当ということで日用品や簡単な食事には充分利用できる金額。

政府によるデジタル人民元の配布はこれが初ではないが、今回のテストではテストに携わる8つの銀行やレストラン、スーパーマーケットなどを含む様々なセクターすべてが含まれる。2020年10月に行われた前回のテストでは1000万デジタル人民元が配布され、3389店舗が利用可能だったため、金額・店舗数ともに約1.5倍ほどの規模拡大となった。

また、今月始めにはテスト都市を拡大し、9月に開かれるアジア競技大会を迎える頃には中国全土21都市でのパイロットテストが実施される予定となっている。

PBOCの最新データによれば2021年末のデジタル人民元のユニークユーザー数は2億6100万人となり、デジタル人民元による取引は875億元にものぼったという。