コンピューターゲーム開発国内大手のスクウェア・エニックス松田洋祐社長がゲーム市場にブロックチェーンを用いた「自律的なゲームコンテンツ」の提供に意欲を燃やしていることを明らかにした。
15日、経済ジャーナリスト夏目幸明氏とのインタビューが週刊現代にて公開され、松田社長はスクウェア・エニックス社の将来の展望を語った。
自身がコンピューターゲームとどのように関わってきたかを述べ、現代のゲームはネットを通じて仲間と一緒に遠隔でも遊べることなどをあげ、ネットやスマホなどのテクノロジーとの融合でゲーム体験が進化していくことを説明。
自身が公認会計士出身であることを引用し、クリエイティブ企業の財務について語る中で、ゲーム企業のリスクの大きさを説明し、リスク軽減のために様々な投資の仕組みを用いる必要性を説いた。
その一つとして、将来的に「自律的なゲームコンテンツ」の提供に挑戦していきたいと述べている。
松田社長が言うには、現代までゲームの多くは完成品として提供されたコンテンツをプレイヤーが遊ぶというものだったが、世の中には「ゲームをより面白くするために貢献したい」と考えるプレイヤーが一定数いて、新たな設定や遊び方を創造するという。
ゲームに慣れ親しんだ方なら例えば「縛りプレイ」といったような言葉を聞いたことがあるだろう。特定の条件を課すことで更に高難易度なゲームに挑戦するといったものだ。
また、テレビゲーム以外の分野でも、例えば大富豪などは様々な地域ごとの「ローカルルール」で大きく発展してきた文化でもあり、プレイするコミュニティが変われば新たなルールの発見があることもしばしば。
松田社長はそういったチャレンジングなプレイヤーたちに対して敬意を表し、善意に頼るばかりではなく、ブロックチェーン等の技術を活かすことで、コミュニティの発展に寄与した方にインセンティブを与えられるようにすることができるのではないかと考えているようだ。
e-sportsの普及なども有り、賞金付きのゲーム大会などの開催は大幅に増えてきている昨今、ユーザー主導かつ特殊ルールをシステムに搭載済みの大会といったことも可能になってくるかもしれない。