暗号通貨取引所Coinbaseは先週金曜日、ローンチを計画中だった暗号通貨貸付プログラム「Lend」を開始しないことを発表した。

Lendを巡っては今月初頭に米国証券取引委員会(SEC)からCoinbaseはウェルズ通知を受け取っており、Lendをそのままサービス開始することはSECから訴訟を受けることとなっていた。

6月にプロジェクトが公表されたLendだったが、Coinbaseの説明によれば約6ヶ月間LendについてSECとは積極的に関わってきたと述べており、プロジェクトの公表段階ですでにSECはLendの概要についてある程度把握していたにも関わらず、公表から3ヶ月をあけて唐突に強い態度を示されたという。

ウェルズ通知をうけてCoinbaseは当初、訴訟リスクを抱えたままプロジェクトを進めるかリリースを控えるか2つに1つだが、少なくとも10月まではLendをリリースしないと語っていたが、10月を待つ前にローンチ断念を発表することとなった。

ローンチ断念にあたりCoinbaseは「私たちの目標は、お客様のために優れた製品を作成し、世界の経済的自由を高めるという私たちの使命を前進させることです。暗号業界全体の規制の明確化を追求する作業を続けているため、USDCAPYプログラムを開始しないという難しい決断を下しました。」と述べた。

また、プロジェクトの公表後に募集した順番待ちリストの廃止についても併せて発表し、今後も革新的で信頼できるプログラムや製品をお客様に提供する方法を探すのをやめませんと付け加えた。

Coinbaseへのウェルズ通知に対して、脅迫めいたやり口だとSECを避難する声も少なくなく、NBAのダラス・マーベリックスでオーナーを務める実業家マーク・キューバン氏は、CoinbaseはSECと戦うべきだと主張していたが、CoinbaseはSECに従う方向で決断を下した。