米国証券取引委員会(SEC)のゲイリー・ゲンスラー会長が先週、アスペンセキュリティフォーラムにおいて「Satoshi Nakamotoのイノベーションは本物である」と述べ、「これは、金融とお金の分野における変化の触媒であり、今後も続く可能性がある」と語った。

フォーラムでゲンスラー会長は暗号通貨の規制について話し、暗号空間を規制する計画の概要を語った。説明の中でまず、ビットコインのホワイトペーパーと、その作者であるSatoshi Nakamotoに関して触れた。

Satoshi Nakamotoのイノベーションは暗号資産とその基盤となるブロックチェーンテクノロジーの研究開発に拍車をかけたと評価し、現在暗号資産クラスは膨れ上がり、1.83兆ドルにも及ぶと述べた。

「これらの暗号資産クラスの中で、誇大広告と思われるものもあったものの、Satoshi Nakamotoのもたらしたイノベーションは本物だと思った。さらにそれは金融とお金の分野における変化の触媒であり続ける」とSECの会長は語った。

ゲンスラー会長は「中本は、中央銀行や商業銀行などの中央仲介機関を持たない私的な形のお金を作ろうとしていた」と語ったが、「単一の暗号資産は、お金のすべての機能を広く満たしていない」と考えを述べた。

また、暗号通貨に関して現在、交換の媒体としてはあまり使用されておらず、暗号資産は「非常に投機的な価値のあるストア」であると説明し、マネーロンダリング防止や制裁、及び徴税等に関して、私達の法律を回避することがよくあると述べた。

ゲンスラー氏はSECの会長として就任する以前、マサチューセッツ工科大学(MIT)でビットコインや暗号通貨、ブロックチェーンについて研究、および教鞭をとっていた。