国際環境NGOのグリーンピースは、暗号通貨ネットワークが環境に与える影響を鑑み、これまで受け付けていたビットコインでの寄付の受け入れ停止を発表した。

暗号通貨の寄付金を受け取るNGOの走りでもあったグリーンピースだが現在ビットコインの環境にかける負荷は見過ごせないものとなっており、団体のポリシーを維持できなくなっていると述べ、寄付の受け入れを停止した。

2014年、グリーンピースは活動の背後により多くのサポーターを求めるためビットコインを採用。当時はエネルギー問題に懸念を持っていなかったが、近年の情勢から暗号通貨のエネルギー問題を無視できなくなったとした。なお、受入期間中でも暗号通貨での寄付は多く受け取っていたわけではないとしている。

TESLA社のビットコイン対応を停止した理由もまたエネルギー問題にあり、SDGsを掲げるグローバル団体にとってProof of Workの求める膨大な計算に伴いエネルギー消費は、意思決定の大きなボトルネックとなるケースが今後も多くなりそうだ。

一方で、送金ネットワーク部門では銀行システムの維持のためにも膨大なエネルギーが要求されており、暗号通貨だけがやり玉に上がるのはフェアではないとする報告書も見られ、暗号通貨のエネルギー消費が改善されていくことになれば、今後は既存の送金システムが課題を抱える順番となりうる。