暗号経済圏における主要な通貨ビットコインの優位性が年初から下り続け、2018年以来の最低点となる40%にまで落ち込んだことが米暗号通貨メディアnews.bitcoin.comにより報告された。

レポートの執筆者であるジェイミー・レッドマン氏によれば現在確認できる9,869の暗号通貨の時価総額を全て合わせると2.06兆ドルに及び、そのうちのビットコインが占める割合が40%になったと語られた。

2021年初頭には69.7%であった優位性が4ヶ月の間に大幅に下落し、2018年6月以来の最低値を更新したとリポートでは述べられているが、これについてレッドマン氏は、競合する多くの暗号通貨に起因するものだと指摘し、時価総額上位10の暗号通貨が非常に大きな価値を持っていると強調した。

特に好調なのがイーサリアム(ETH)で、優位性は19.15%を示し、対BTC比で47.88%に及ぶほどの成長を見せており、BTCを追い抜き立場を反転させる可能性に言及するアナリストもいる。

レポートではその他の上位暗号通貨として市場の3~4%に相当するBNB、ADA、DOGEや、1~2%に相当するビットコインキャッシュ(BCH)、テザー(USDT)などが挙げられている。

現在はイーサリアムがビットコインの時価総額を追い抜くイベントを「Flippening」と称し、いつ起こるかを観測するWEBサイトなども登場してきている。Flippeningを観測する一つのWEBサイトによれば時価総額やトレード総量においてはビットコインが優勢だが、支払われたマイニング報酬に置いてイーサリアムに軍配が上がっている。