集合知を持ち寄り遺伝的アルゴリズムを使用して「最高にエッチな画像」を自動生成するプロジェクトとして注目を浴びた「遺伝的アルゴリズムで最高にエッチな画像を作ろう!」プロジェクトによる生成物がNFTアートとしてオークション形式で発表されることとなった。

このプロジェクトは様々な色のランダムな図形が散りばめられた2枚の絵を人々がよりエッチだと感じる方を選び続けることで遺伝的アルゴリズムにより、ランダムな図形群がよりエッチな配置をされる方向へ進化していき、最終的には多数の人が最高にエッチだと思える画像を生成することを目的とした実験的プロジェクトである。

インターネット上で広く拡散されたことで最終的には約145万ユニークユーザーが参加し、およそ2千万回の画像選別が行われたところでサイト上に設置していたGoogleアドセンスから「アダルトコンテンツ」の掲載を理由に広告の差し止めを受け、Googleから「エッチな画像」と判定されたことを一つのゴールとしてプロジェクトは完了していた。

広告差し止め後も自動生成アルゴリズムは継続しているが、今回NFTアートとして選ばれたのはプロジェクト完了時点の10000世代の中から選ばれた500世代を縦横に並べたモザイクアートとなっており、単体画像で既にモザイクアートに近い造形のモザイクアートは遠巻きにみれば単なるノイズや砂嵐のようにみえるが拡大すれば当プロジェクトにより生み出された「エッチな画像」の集合体であることがわかる。

NFTアートの製作経緯は海外アーティストのBeeple氏が5000日間毎日描いた5000枚のデジタルアートを並べた"Everydays - The First 5000 Days"を老舗オークショニア「Christie's」がNFTアートとして出品し約75億円で落札された件を受けてのもの。「エッチな画像」プロジェクトに参加していたユーザーたちからBeeple氏のNFTアート作品が「エッチな画像」に見えてしまうという感想を受け、プロジェクトの発起人である「群青ちきん」氏がパロディーアートの形で製作された。

デジタルアートのため単純コピーはいともたやすく誰でも行えるが、NFTトークンの保持者はデジタルアートの“正式な”オーナーであることが保証される。

エッチな画像のNFTアートはNFTマーケットプレイス「Open Sea」上で発表され、オークション形式で入札が行われる。入札にはEthereumウォレットが使用され、OpenSeaではMetaMaskの使用が推奨されている。1日から始まったオークションは4月2日現在で5件のオファーが入り、最高額は0.33 ETH($657.70)で入札されている。日本時間で4月13日一杯まで入札が受け付けられており、今後の過熱にも期待が掛かっている。

参考:ゲーミングチャーハン