ビットコインミキシングサービスの先駆けであるHelix, CoinNinjaの創設者であるLarry Dean Harmon氏が米国財務省の金融犯罪捜査網(FinCEN)から罰金が課された。

FinCENの公開した文書によると今回の罰金はアンチマネーロンダリング(AML)に違反したとされ、2014年6月から2017年12月までにダークウェブを介した犯罪者による取引が356,000ビットコインに及んだことを報告した。

また、Harmon氏は銀行秘密法(BSA)に違反した未登録の金融サービスを運営していたと主張。オハイオ州のソフトウェアエンジニアに課せられた疑わしい活動を報告する義務に違反し、体系的にAMLの枠組みから逃れたサービスを運営していたと訴えた。

送金サービスにおけるAMLへの取り組みでは顧客情報の確認(KYC)が重要視され、特に仮想通貨から法定通貨への出口となる仮想通貨取引所においては現在日本を含む多くの国で本人確認が義務化がされているが、仮想通貨の送受信者の特定を困難にさせるミキシングはロンダリングにつながるサービスでありながらAMLへの取り組みが満たされていなかったための措置となった。

Harmon氏はまた、2月にも無免許送金事業の運営に関しており、現在は保釈中の身である。

日本円にして60億円超の懲罰となった今回の訴訟はミキシングサービスに対する最初の訴訟となり、今後もダークウェブへの流出が多いと思われるサービスに対して同様の措置が取られる可能性もある。

参考:FinCEN