ロシア中央銀行は13日、中央銀行デジタル通貨「デジタルルーブル」の開発と発行に関する公開協議を発表した。協議の場ではデジタルルーブルを限られたプレイヤーで使用した実験の概説も述べられた。
パイロットテストへの参加に強い関心を示しているのがモスクワ信用銀行、Promsvyazbank、Bank Zenit、Dom.RF、そしてロシア国立商業銀行の5つの金融機関で、ロシア下院は2021年の前半にはテストが始まる見込みであると予想した。
デジタル通貨をクロスボーダー決済や銀行間取引などに限定して利用する動きも見られるが、デジタルルーブルに関しては給与や手当、その他の支払いに関しても利用される可能性をロシア中央銀行が明かしている。
ロシア財務省はデジタルルーヴルに対しての賛否両論を独自に発表した。財務部門における利点として「取引コスト」「銀行の負担」の削減、「国境を越えた支払いの利便性」そして「ドル依存の軽減」などが挙げられた。
ロシアではかつて仮想通貨を法定通貨にする案も上がったこともあるが、ロシア中央銀行の反対によりたち消えとなった後、今では仮想通貨を通貨として扱うことを禁じる法案に署名がされている。
先週にはG20がCBDCに関する共通ルールの策定に乗り出すことを発表しており、独自に開発をすすめる各国を牽制する形となったばかりでもある。