スペインの下院議員350人に対して仮想通貨教育キャンペーンの一環としてそれぞれ1ユーロ相当のビットコインが送られることが8日地元メディアABCによって報じられた。

ビットコインの配布は経済と社会の変革に置いて仮想通貨が果たす役割についての認識を高めることを目的として行われる。

今回の教育イニシアチブは2013年よりスペイン語圏で活動するオンライン教育コラボレーションプラットフォームの「Tutellus」と「Blockchain Observatory」によって主導された。

Tutellusの創設者であるMiguel Caballero氏は今回のキャンペーンについて「主権者たちの多くはおそらく仮想通貨の使用についてある程度の経験を得ているが、未だ新しいお金に精通していない人々がそれらに触れ合う機会を持ってほしい」と語っている。

仮想通貨に限定しなければQRコード決済や交通系電子マネーなどデジタル決済の手段は広く周知されているが、すべての人がたやすくアクセスできるという点では既存の法定通貨に勝るものはなく、今後デジタル中心の経済に移行するにあたり通貨へアクセス出来ない市民がいてはならないことは一つの課題として挙げられている。

デジタルユーロの実現が間近に迫っている中で多くの議員が通貨のデジタル化に向けて目的意識を持ってもらうことで、リスクと利点の認識をする必要があるとCaballero氏は述べた。

6日にはアメリカ上院下院両議院535名に対して同様の目的でビットコインが配布されたばかりであり、こういった動きがグローバルに広がっていくことが予想される。

参考:ABC