ベルリンの仮想通貨企業KKT UGの運営するATMに対して、ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)はクロスボーダー取引の即時停止を命じたと発表した。ドイツ銀行法に基づくBaFinのライセンスを取得しないままに自己勘定取引を行っていることが違法だと指摘。KKT UGは設置されたATM以外にも仮想通貨の対面販売も行っている。

以前まで法的に不明瞭な位置づけとなっていた仮想通貨ATMに対して、2020年1月1日からドイツ政府は新たなマネーロンダリング防止規則を施行したことで、仮想通貨ビジネスの運営にBaFinライセンスを求めることとした。以前までは不許可の商取引であっても罰則はなかったが今後は規制が施される。

仮想通貨ATMの設置箇所が示されているshitcoins.clubによれば、イギリス、フランス、イタリア、スペイン、ポーランドなどEU全土に現在79のATMが設置されており、ドイツに設置されたATMは現在リストから除外されている。

仮想通貨ATMはマネーロンダリングの温床として世界中で警戒されており、利用記録と身分証の紐付けなどが求められる。また、最適な運用方法についても未だ定まっておらず各国で知見を持ち寄って今後に備えていくべきだろう。

参考:BaFin