仮想通貨交換所「BITPoint」を運営するビットポイントジャパンは、12月10日から仮想通貨の受金(預入)サービスを再開することを決定したと発表した。

10日の17時頃から再開の予定となっており、これで流出事件以前の既存ユーザーに対して行われていたサービスはすべて解禁になるが、新規口座開設申し込みの受け入れ時期などは未だ明かされていない。

ビットポイントは今年7月11日にホットウォレットで管理していた仮想通貨35億円相当の仮想通貨が流出していたことが親会社のリミックスポイントから発表された。

7月11日の22時12分にリップルの送金エラーを発見し、また調査を進めるとリップル以外の仮想通貨も流出されていることが分かり、7月12日の10時30分を以て、全サービスの提供を取りやめた。

また、ビットポイントと同じシステムを使っている国外の仮想通貨交換所にも被害が起こったことも判明。原因はビットポイントのホットウォレットに関わるサーバーのウイルス感染であった。

これらの影響を受け、親会社のリミックスポイントが11月14日に公表した2019年4~9月期の決算では、36億9000万円もの特別損失を出したことを発表している。

ただ、流出が発覚した後にビットポイントは原因の解明と再発防止のため各種対応を迅速に進めると同時に、次々とサービスの再開も実施。

8月6日には法定通貨の入出金の再開。なお、これはウォレットシステムを利用していないので不正流出の影響はない。

また、8月13日には仮想通貨現物の売買取引サービスを一時的に注文の上限数量を設けて再開し、続いて9月30日には仮想通貨の出金サービスを停止を解いた。

なお、ビットポイントは仮想通貨送金の際に、SMS通知もしくはGoogle Authenticatorによる二段階認証を行い、送金先アドレスを保管しておけるホワイトリスト登録機能も追加された。

他にもユーザーの仮想通貨預金に関しては全てネットワークから隔絶され、流出の心配がないようにコールドウォレットにする運びとのこと。

参考:リミックスポイント(PDF)