大手仮想通貨取引所BINANCEが提供する仮想通貨の証拠金取引サービスの禁止リストから日本が除外され、これにより日本からでもBINANCEで仮想通貨の証拠金取引が可能になる。

BINANCEの新たに立ち上げた分散型取引所BINANCE DEXでは現在、日本のユーザーをブロック対象とすることを発表したものの、アクセス制限の実施を9月21日まで延期するなど、引き続き取引権限は与えられている状態だ。

金融庁の立場としてはBINANCEはあくまで海外の仮想通貨交換業者であり、無登録での事業者としてリストアップされている。しかしながら明示的に利用を禁止するわけでもないため日本からのBINANCEの利用は自己責任で、推奨も禁止も特に無いフラットなスタンスと推定される。

世界的な大手取引所であり、国内の規制基準に沿っていないとは言え、頭ごなしな否定は国内ユーザーの反発を呼ぶ他、活発な取引は税収にも結びつく面もあり、注意を促しつつも動向を眺めているという見方もでき、BINANCEとしても日本からの大掛かりな規制が入らないように、正式な認可を受けていない日本ユーザーとは一定の距離を保つポーズを見せたい構えとも考えられる。

日本ではニュースに上ることは少ないものの、仮想通貨取引量は世界でも2位に位置しており、利用しているユーザーも少なくない。ビットコインにおいてもボラティリティは落ち着ききったとは言い難いものの、時価総額も回復傾向にあり、取引を始める人も増えてきている。

しかし、証拠金取引に関しては外国為替証拠金取引、いわゆるFXがサービス開始した後は多重債務なども社会問題となった過去もあり、BINANCEの証拠金取引が活発になるようであれば、その分なにかしらの規制を設ける可能性は高いだろう。

参考:BINANCE