スイス証券取引所(SDX:SIX Digital Exchange)を運営するSIXグループが、スイスフランに裏打ちされた独自のステーブルコインの発行に取り組んでいることが明らかになった。22日、仮想通貨ニュースメディアのCoindeskが報じた。

SIXの広報担当者は、CoinDeskのインタビューに対し、「私達は現在、スイスフランのステーブルコイン発行に取り組んでおります。」と答えた。

このステーブルコインが、JPMorganチェースの独自コインのJPMコインのように、SDX内でプライベートに使用されるのか、または公的に取引ができるものになるのかは明らかにされていない。

SDX内のみにおける場合、トークン化された証券とブロックチェーン上の他の資産のアトミック・スワップ(第三者を介さずトラストレスにコインの交換を行うことができる技術)といったタスクの実行を手助けすることが可能となる。

SIXグループは昨年7月、2019年後半にSDXが稼働すると発表し、株式と債券をトークン化してから、他の物理的資産のデジタル化を図っていく見通しであることを明かした。

SDXはまた、いわゆるセキュリティトークンオファリング(STO)にも焦点を当てており、SIXはSTOを介して資金を調達する可能性もあると提案している。

SIXとSDXのこうした積極的な動きは、暗号化の革新を推進し、他社のデジタル資産プラットフォームにも大きな影響を及ぼしている。

フランクフルト証券取引所の親会社であるDeutscheBörseは、スイス政府の支援を受けたSwisscomと協力して、スイスでのトークン化をテストとしているという。さらに、ロシアのNational Settlement Depository(NSD)は、スイスでD3ブロックチェーンと暗号ベースの分散台帳をリリースするとも発表している。