米国の大手投資運用会社Fidelity Investmentsは、同社のデジタル資産部門であるFidelity Digital Assetsで、ブロックチェーン関連の人材を募集していることが明らかになった。
同社の求人欄によると、データ分析やデータエンジニアリングから、ブロックチェーンソリューションのアーキテクチャと、ブロックチェーンソリューションのエンジニアリングに至るまでの分野で、9名の人材を募集しているという。
同社は、ブロックチェーンと暗号通貨を担当するソリューションアーキテクチャ担当副社長、およびブロックチェーンソフトウェアエンジニアを募集しており、求められている人材の中には、暗号化、暗号通貨、サイバーセキュリティ、データサイエンスなどの分野での専門知識を必要とするものがある。
今月始めには、Fidelityは今後数週間以内に機関投資家向けのビットコイン(BTC)取引を開始すると発表しており、ここ数ヶ月の間人材獲得に力をいれてきた。
5日には、英国の投資銀行Barclaysの元役員であるChris Tyrer氏と、元Coinbaseの役員で販売およびマーケティングの責任者であるChristine Sandler氏が同社へ入社したことが発表された。
Fidelity Digital Assetsは、今年3月に顧客グループの一部と共に本格的に立ち上げられたFidelityの子会社だ。「我々は選ばれた適格なクライアントグループと共に、ゆっくりと展開を続けていく」と、当初に会社側から発表されている。
同社の調査によれば、5月上旬には機関投資家の22%がすでにデジタル資産を所有しており、47%の回答者は投資ポートフォリオにデジタル資産を組むことを検討していると回答しているという。
しかし、デジタル資産への投資に対する大きな障害として、不明確な規制、ボラティリティ、限られた実績、およびファンダメンタルズの欠如が挙げられており、依然として投資に慎重な姿勢がみられている。
参考:Fidelity