ブロックチェーンが電子書籍をさらに利便性の高い物へと進化させる可能性を秘めている。

現在、書籍の一部が電子書籍として販売されているが、電子書籍の大半が特定の企業に集中管理されており、利用者にとって電子書籍は使用権のみしか与えられていないことから、場合によって購入した書籍が読めなくなってしまったりすることもある。

ブロックチェーンのメリットとしてセキュリティ確保だけに限らず、著作権などの保護にも役立つために今後購入者自身が電子書籍の所有権を持つ事を可能にしていくことができる。

電子書籍は利便性はあるものの所有権においては問題を抱えており、紙での書籍の場合、所有権が購入者に渡るが、電子書籍の場合には使用権が渡ることになる。

この場合、出版社が何らかの理由により廃業し、提供されているサービスやシステムが終了する事で、これまでに購入した書籍もすべて読めなくなる可能性がある。

電子書籍の利便性に惹かれたユーザーにとって多くの書籍を購入している場合、紛失となれば深刻だと言える。

電子書籍に対しブロックチェーン活用する事での大きなメリットとして所有権を完全を記録する事ができ、違法コピーなどによる著作権侵害を免れることが可能になる。偽造や違法コピーなどにも対処できるため、収益性を高めることにもつながる。

さらにデータのあり方に対し、企業が独占するようなことがないために、万が一の場合に自分の購入記録が消えてしまう心配もなくなる。

現在ブロックチェーンを用いた電子書籍プラットフォームとしてScenarexやPublicaなどがあり、それぞれ独自の方法によりサービスを提供している。

このようにブロックチェーンによるプラットフォームが主流になれば、現在の図書館や書店がこれらのネットワークを支えるノードとなっていくと予想され、さらに重要書物を保管する役割を担っている機関にも効果的になることから魅力的な技術になると考えられている。

今後、電子書籍とブロックチェーン技術により、出版社や書籍のあり方について変わっていく事だろう。

参考:Good e-Reader