野村ホールディングスと筑波大学がブロックチェーン技術を活用する目的として協働プロジェクトを発足することを発表した。

今後、新たな研究開発や事業展開を目指すとしてプロジェクトは4月1日からすでに開始されている。

筑波大学の公式プレスリリースによれば、今回発表された協働プロジェクトは真にセキュアなブロックチェーン技術の研究開発を大学と民間企業が連携で推し進めるものであると説明している。今後、教育機関との連携によって研究しようとする企業が増えてくると考えられる。

同プロジェクトの目的として様々なビジネスサービスをブロックチェーン上で行うための安全な仕組みを構築すること、ブロックチェーンを活用したビジネス・スキームの検証、さらに資産運用業におけるブロックチェーン技術活用に関する共同研究におけるブロックチェーン技術の実証実験としている。

野村ホールディングスがブロックチェーン技術の導入に向けて動くのも世界的な流れに便乗するだけでなく、自身の赤字経営が関わっていることも考えられる。

昨年10月末に発表しされた9月の中間決済(米国会計基準)は最終損失が60億円の赤字となっており、前期同期の1,087億円の黒字から一気に転落している。

システムのスリム化、行員の削減で黒字を目指したい同社であるためにブロックチェーン技術の導入には前向きなのかもしれない。今後、野村ホールディングスがブロックチェーン技術を積極的に導入していく姿勢を示すことで周りの証券会社もならって同技術を活用していくだろう。