インドの決済公社、National Payments Corporation(NPCI)はデジタル取引の強度を高めるためにブロックチェーン技術の導入を検討していることが明らかになった。14日、インドのビジネス誌Business Todayが報じた。

報道によると、インド銀行協会(IBA)の支援の下にある10の銀行が分散台帳技術を導入することで、NPCIの改善を目指しているという。

インドでリテール決済および決済システムを運営し、56もの国立銀行を利害関係者として含む包括的組織であるNPCIは、インド準備銀行およびIBAの指導と支援を受けて設立された会社だ。

NPCIはデジタル取引を後押しするため、支払い領域でブロックチェーン技術を開発することに焦点を当てることになったという。

Business Todayによると、NPCIはリアルタイムでスケーラブルなブロックチェーンソリューションを開発する予定であり、オープンソーステクノロジ/フレームワーク/ソリューションを使用してこのソリューションを開発していく予定であるという。

昨年7月には、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカを含む各BRICS加盟国の5大銀行が、デジタル経済を強化するための分散元帳技術の開発に関する覚書に署名した。

秋に米ラスベガスで開催された「Money 20/20 カンファレンス」では、ブロックチェーン分野の専門家が議論し、ブロックチェーン技術が世界の現在の決済システムに取って代わることを強調しあった。

インドではデジタル取引以外にも、コーヒーの生産・販売や出生証明書の管理など、様々な分野でブロックチェーン技術の採用が行われ始めている。

大手決済会社であるNPCIが技術の導入を検討を開始したことで、そのほかの企業にも多大な影響が及ぼされることが予想される。今後も同社の動向には注目したい。

参考:BusinessToday