米国証券取引委員会(SEC)のコーポレートファイナンス部門長であるWilliam Hinman氏は昨年6月、時価総額世界第2位の仮想通貨「イーサリアム(ETH)」は、証券の対象にならない可能性が高いという見解を示したことは記憶に新しい。

「イーサリアムは証券の特性を示していない」と当時自身が行ったスピーチで述べており、中央グループが暗号通貨の責任を取る必要はないという考えを示していた。

米議会下院議員であるTed Budd氏は、SEC議長のJay Clayton氏に対し、Hinman氏の発言に同意しているのかどうか説明を求めた。

その後規制当局は、「証券としてのデジタル資産の提供または売却の分析は静的ではなく、厳密に商品に内在していない」と発表し、Hinman氏の見解と同じ姿勢を示している。

Clayton氏は7日にBudd氏へ手紙を送っており、手紙の内容によると暗号通貨は投資契約の定義を満たしている場合は証券として売却される可能性があるが、デジタル資産は後に投資目的以外で売却または消費者に提供される可能性があるという。

「たとえば、個人やグループが本質的な経営努力や起業家精神の努力を実行することを合理的に期待することができなくなった場合、デジタル資産取引は投資契約ではなくなるのではないでしょうか。そうした状況下では、デジタル資産はHowey(ハウェイ)テストの下で投資契約を表すことはできないでしょう。」

今回はClayton氏は、明確に「イーサリアム」という言葉を使用したわけではなく、具体的な仮想通貨の名前を挙げたりはしなかった。

しかし、デジタル資産が証券かどうかということについて、「イーサリアムはそうではない」という見解を示したHinman氏に同意したことの意味は大きい。

参考:CoinDesk