さまざまなプライベートブロックチェーンを試している米国の信用組合のコンソーシアムであるCULedgerが、IBMが開発したHyperledger Fabricベースのソリューションを追加したことが明らかになった。11日、IBMが発表した。

IBMの発表によると、同コンソーシアムはIBMの技術を利用し、「信用取引組合のための新しいビジネスモデルの作成、および既存のビジネスプロセスの変革を行うため、不変のオーディットトレイル(監査証跡)を作成する」という。

この新しいソリューションは、特に身元認証や、KYC(Know Your Customer:顧客確認)規制の遵守、貸付および支払いなどのサービス向けに構築されるとIBMは述べており、2019年後半にCULedgerの顧客へ向けて最初のサービスが開始される見通しだ。

なお、すでに発表されているパートナーのR3やHedera、およびEvernymとの関係は維持する模様。

CULedgerのCXO(チーフ・エクスペリエンス・オフィサー)Julie Esser氏は、「特定のブロックチェーンプラットフォームの使用は、開発されている特定の各アプリケーションまたはユースケースによって異なります。IBMやEvernym、Sovrinなど、当社のパートナーはそれぞれが当社の全体的な戦略とソリューションの中で役割を果たしています。」と語り、各社のソリューションが多様なユースケースに対応している点を主張した。

昨年5月、CULedgerは、クロスボーダー決済のための公的システムを構築するために、HederaのHashgraph分散型台帳技術(DLT)を使用することを発表。

同年12月には、オープンソースのCordaプラットフォームを基盤とするR3のネットワークに参加することも発表している。

参考:CoinDesk